COOP SAPPORO コンシェルジュ

暮らしお役立ち情報 No.5

[サービスコード/P00123-00009]
3-2.処方された抗菌薬は医師の指示どおり服用しましょう
暮らしお役立ち情報 No.5

抗菌薬を増やさないために、私たちができることは何でしょうか?
1.特定の風邪には、抗菌薬が効かないことをご存知でしたか?
2.不適切な薬の飲み方が原因で耐性菌を生み出ることがあります。
3.感染症にならないために、今すぐできることがあります。(公開日:2018年9月20日)

処方された抗菌薬は医師の指示どおり服用しましょう

これまで抗菌薬をもらった時、指示された通りに最後まで内服しましたか?実はこれはとても大切なことです。

抗菌薬は、細菌と戦う薬で、細菌による感染症に処方されます。一口に抗菌薬と言ってもいろいろあります。細菌にはいろいろな種類があり、それぞれの細菌の治療に必要な抗菌薬は異なるのです。そしてその飲み方もさまざまです。1日に1回飲む薬もあれば、1日に4回飲む薬もあります。1日4回飲む抗菌薬は、1日4回きちんと飲まなければ十分な効果を期待できません。1日4回飲む抗菌薬を、1日1回だけ飲んでもだめなのです。また、抗菌薬はあなたに合わせて処方されています。あなたの年齢、体格、腎臓や肝臓の機能などを考慮して、あなたにちょうどよい量に調整されているのです。だからこそ、処方された飲み方を守ることは、あなたの病気を確実に治すため、抗菌薬による副作用を減らすため、とても重要なのです。

「よくなってもまだ飲むの?」と思われるかもしれません。つらかった症状がよくなるのはうれしいことですが、だからといって原因となった細菌の退治が終わったわけではありません。ここで抗菌薬をやめてしまうと、また症状がでてきてしまう可能性もあります。原因の細菌を完全に退治するべく、処方された抗菌薬は飲み切りましょう。「薬を飲む期間はなるべく短いほうがよいのではないか」と思う方もいらっしゃるでしょう。大切なのは、抗菌薬を飲む期間の長さではありません。大切なのは、処方された期間きちんと飲むことです。抗菌薬を必要とする期間は原因によって大きく異なり、月や年の単位で抗菌薬を飲む必要がある場合もあるのです。

抗菌薬を処方された量で、処方された回数で、処方された期間飲まないと、あなたの細菌感染症が治らないだけではありません。不適切、不十分な飲み方をすると、抗菌薬が効かない細菌が生まれてしまうことがあります。これが薬剤耐性菌です。

同じ理由で処方された抗菌薬をとっておいて後で飲んだり、他の人に処方された抗菌薬をもらって飲んだりしてはいけません。そもそも効果がないかもしれませんし、思わぬ副作用に苦しめられることすらあります。

抗菌薬は指示された通りに服用する、これはあなた自身のために、あなたの子供たちのために、あなたができるとても大切なことなのです。

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編集・脚本 チームコンシェルジュ

<掲載内容の情報源・根拠>

・AMR臨床リファレンスセンター
 かしこく治して、明日につなぐ ~抗菌薬を上手に使ってAMR対策~