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まだ使える使用済み製品を活かす!エコでお得な「リユース」を考えてみませんか?(その2)

引っ越し先の住まいに合わないから、新製品に買い替えたから、サイズが合わなくなったから――。
そうした理由でまだ十分使える家電製品や家具、衣類などを捨ててしまうことはありませんか。
そんなとき、「もったいないなぁ」「使いたい人がいれば譲ってもいいのに」と思いませんか?
それは「リユース」の始まりかもしれません。環境にやさしく、誰かに買ってもらえればお財布にもやさしい、まだ使える使用済み製品等を活かす取組「リユース」のポイントを紹介します。

(1)リユースショップを利用する

「リユースショップ」は、古物営業法にもとづいて中古品などの買取り・販売を行う事業者(古物商)で、「リサイクルショップ」などと呼ばれることもあります。
買取りは、店頭での買取りのほか、自宅などへの出張買取り、宅配買取り()など様々な形態があり、買い取った中古品の販売は、店頭販売やインターネット販売などの形態があります。

 

なお、古物商は、古物営業法に基づいて都道府県公安委員会から許可を得ていることを、分かりやすく表示しなければなりません。正規の古物商ならば、店舗の見やすい場所やウェブサイトなどに、許可をした公安委員会の名称や許可証の番号などを掲示していますので、古物商選びの参考にしてください。

(注)宅配買取り:遠隔地にある古物商やネットショップの形態をとる古物商が、宅配便を利用して買取りを行うこと

(2)インターネットオークションを利用する

オークションサイトなどを通じて、個人間で取引する方法です。オークションサイトの決まりによりますが、おおむね出品者が出品物の写真や簡単な説明、最低入札価格などをオークションサイト上で公開し、それを見て購入を希望する人が値を付けます。希望者が多い場合は競争となって入札価格が上がることがあり、最高価格を付けた人に落札されます。落札されたら、出品者と落札者で発送方法や支払方法などを確認し、品物の発送や支払が行われます。最近は、携帯電話のアプリを用いたオークションも行われています。

 

インターネットオークションには、日本全国、さらには世界各国からもアクセスできますので、ごく少数の人しか欲しがらないような品物でも、買い手がみつかることがありますし、場合によってはリユースショップの買取り価格より高値で売れることがあります。
ただし、落札手数料などの費用がかかることと、落札後に売買する双方が顔を合わせることがないため、送った品物の受け取りに問題があったり支払が守られなかったりするなどのトラブルが起きたときに、解決が難しいことがあるなどの欠点もあります。
なお、オークションサイトで買う場合は、出品者の出品履歴や落札者からの評価などが公開されていますので、そうした情報が出品者選びの参考になります。

(3)フリーマーケットやバザーなどを利用する

フリーマーケット(フリマ)は、イベントとして公園などの公共施設で開かれることが多く、主催者などに申し込んで出店して売りたい品を並べ、買い手を見つける方法です。基本的には個人間での売買となりますので、売上代金は自分のもとに入ります。なお、出店するために出店料が必要になることが多いようです。主催・運営は、地方自治体のほか、民間団体が行うものもあります。最近では、公園や広場で開催されるだけでなく、インターネット上で開催される「ネットフリマ」や携帯電話のアプリ上で取引できる「フリマアプリ」も登場し、市場規模が大きく伸びてきています。
バザーは、学校などの資金集めや慈善事業などを目的として、使用済み製品等を持ち寄って販売し、販売で得たお金を寄附するものです。自分自身にお金は入りませんが、使用済み製品等を提供するだけで、自分が出店料などの費用をかけずに使用済み製品等をリユースすることができます。

(4)地方自治体などの使用済み製品等の交換の仕組みを利用する

地方自治体では、「リユースプラザ」や「リサイクル活動センター」などとして、住民から不用品を引き取り、リユース品として販売しているところがありますので、お住まいの地方自治体に問い合わせてみましょう。引取方法や販売・譲渡方法には様々な形態があります。また、地方自治体の広報誌や公共施設の掲示板などを利用して、住民間の使用済み製品等の交換を促す仕組みを設けている地方自治体もあります。

 

上述の(1)から(4)のようなリユースの場では、パソコンや家電製品、貴金属などから、雑誌や本、CD・DVD、ゲームソフト、こども用品まで、様々な使用済み製品等の売買が行われています。

リユース市場で売買されているものの例

パソコン、携帯電話、家電製品、オーディオ、カメラ、CD・レコード、DVD、ビデオ、本、雑誌、コミック、おもちゃ、ゲーム、こども用品、楽器、ホビー用品、スポーツ用品、衣料品、アクセサリー、時計、貴金属、家具、食器、キッチン用品、自動車、バイク、自転車

 

ただし、まだ使えるからといって、どんな使用済み製品等でも売買の対象になるわけではありません。リユースショップでは買取りできる品物の種類や状態などについて基準を設けており、それを満たさない品物は扱ってもらえません。
また、インターネットオークションやフリーマーケット、バザーなどでも、出品できるもの、出品できないものなどの条件があります。それぞれの買取り基準や出品の条件などを確認し、自分が出そうとしている使用済み製品等に合ったリユース方法を選びましょう。