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暮らしお役立ち情報 No.1

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北海道の住まいづくりガイド⑩ 住宅会社選びに生かせる情報集
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ここでは注文住宅事業者の一定の信頼性を確認する方法について紹介します。(公開日:2018年8月1日)

住宅会社(新築)の信頼性を確認する方法

 

施主にとって理想の業者さんとは、あなたの希望や不安をしっかりと読み取り、それらに適切な選択肢を提示し、デメリットを含めた丁寧な説明によって、高い納得感を提供してくれる事業者であることにつきます。

しかし、そうした事業者であるかどうかは実際に接してみなければわからず、一般の方にとってその見極めはとても難しいといえるでしょう。

ですが、難しいとはいえ、その納得を最低限裏付ける事業者の基礎的な技術力・対応力・社会信用性の有無をある程度把握する方法はあります。

完璧なお墨付きとはいきませんが、一定の基礎体力や安心感のめやすになりますので参考にしてみてください。

■住宅性能表示、長期優良住宅などの対応事業者

住宅性能表示や長期優良住宅などの制度は住宅の高品質化や価値の明確化ができ、コストアップにはなりますが、取得者のメリットが大きい制度です。
くわしい解説はコチラ→住宅の付加価値や安心をさらに高めるための公的制度

これらの制度に対応するためには、一定の設計能力と施工技術が必要となるため、こうした制度利用実績の多い会社は施主の高い要望にも対応できる能力をある程度備えている裏付けとなります。

大手ハウスメーカーなどは対応していますが、中小工務店などの一部もこれに対応しています。
住宅性能表示制度等の利用実績のある地元の工務店・設計事務所・住宅メーカーを探せます | 一社 住宅性能評価・表示協会

※住宅性能表示制度、長期優良住宅認定制度、低炭素建築物認定制度の利用実績のある事業者を地域別に探すことができます。(なお、掲載されている工務店等は住宅性能評価・表示協会で定めた要件により選定されており、実績業者のすべてが登録されているわけではありません。)

■きた住まいる登録事業者

きた住まいるとは、北海道が定めたルールを守り、「安心で良質な家づくり」ができる住宅事業者(きた住まいるメンバー)を登録、公開する制度です。

くわしくはこちらで解説→住宅の付加価値や安心をさらに高めるための公的制度

耐震(等級1)・耐久(等級3)・省エネ性(等級4)の確保とその性能をシートで見える化してくれるため、一定の信頼の証となるでしょう。

きた住まいるメンバーは企業情報やその対応能力(耐震等級3まで対応可など)が公開されており誰でも閲覧が可能です。
きた住まいるランド-北海道建設部住宅局 建築指導課
きた住まいるサポートシステム-北海道建設部住宅局 建築指導課

■住宅完成保証の登録事業者

住宅完成保証とは、工事の途中に住宅会社が倒産し、工事が継続できなくなったときに施主の損害を補償するものです。保証会社は複数ありますが、参考に住宅保証機構株式会社の例を掲載します。
住宅完成保証制度|住宅瑕疵担保責任保険法人  住宅保証機構株式会社
住宅完成保証制度 登録業者検索|住宅瑕疵担保責任保険法人  住宅保証機構株式会社

利用するかどうかは、施主の判断によりますが、利用したいと思っても住宅会社によってはこうした保証を利用できない場合があります。それは、保証の利用には住宅会社があらかじめ保証会社の審査を受け登録されている必要があるためです。

こうした保証が利用できる住宅会社であるかどうかも信用をはかる目安になるでしょう。

リフォーム業者の信頼性を見分ける方法

 

ここでは、リフォーム業者の信頼性を見分けるポイントと、事業者を調べる方法などについて紹介します。リフォーム業界は新築業界と異なり、許可や資格がなくても参入できてしまうため、どうしても不良不適格業者が混在しやすい業界となっています。

ですが、以下のような方法で一定の信頼性の有無を見分けることができます。完璧な優良事業者の保証とはなりませんが、事業者を見分けるときの参考にできるでしょう。

■許可、資格を確認する

■建設業許可、建築士資格の有無を確認
事業者の建設業許可や従業員の資格の有無は一定の信用をはかるめやすになります。資格のめやすになるのは建築士、建築施工管理技士、増改築相談員、マンションリフォームマネージャーなどです。

特に、リフォームでは確認申請が不要なケースが多く、リフォームにより法令違反になる場合が多くありますので、国家資格である建築士の関与はとても大切です。

名刺や会社案内で確認し、これらを全く持たない業者は慎重に判断しましょう。後に説明する事業者検索サイトなどで調べるのが効率的ですが、一応、自分で資格等の確認をする方法について掲載します。

・建設業許可の確認
建設業者・宅建業者等企業情報検索システム| 国土交通省
業者名から建設業許可の内容をウェブページで簡単に検索・閲覧できます。
・建築士資格の確認
一級建築士:所属建築士の資格確認について|公益社団法人 建築士会連合会
各都道府県の建築士会で一級建築士名簿を閲覧できます。
※二級建築士・木造建築士の資格確認も、各都道府県建築士会もしくは各県で行っています。問い合わせ先はこちらです。
・増改築相談員の確認
増改築相談員登録者名簿検索|公益財団法人 住宅リフォーム・紛争処理支援センター
増改築相談員名簿をウェブページで簡単に検索・閲覧できます。

■信用のある事業者団体や機関に登録されているか確認

■リフォーム瑕疵保険の登録事業者
リフォーム工事について専門の検査員が現場で検査を行い、工事後に欠陥があった場合には、保険金が支払われる保険制度(リフォーム瑕疵保険)があります。

このリフォーム瑕疵保険に加入できるリフォーム事業者は、あらかじめ国土交通大臣指定の保険法人の審査を受けて登録をする必要があります。この登録事業者であるかどうかは、一定の信頼性を把握する上で有効です。

リフォーム事業者検索についてー住まいのあんしん総合支援サイト | 国土交通省
リフォームのかし保険 | 一社 住宅瑕疵担保責任保険協会

 

■住宅リフォーム事業者団体登録制度の登録団体の会員
国土交通省では「住宅リフォーム事業者の業務の適正な運営確保」、「消費者への情報提供」などを目的に、一定の要件を満たす住宅リフォーム事業者団体を登録する制度を実施しています。

この制度は、人材育成、消費者向けの相談窓口の設置、リフォーム瑕疵保険加入など、一定のあんしんが確保されるよう取り組みがなされています。
住宅リフォーム事業者団体登録制度とは | 一般社団法人 住宅リフォーム推進協議会

こうした団体に会員として登録している事業者であるかどうかも信頼性確認に有効な方法です。なお、各事業者団体のホームページから登録事業者を確認することもできますが、これ以降に説明する方法でも、この事業者団体への登録状況が確認できます。

■財団運営の公正・中立なサイト リフォーム評価ナビの登録事業者
リフォーム評価ナビは一般財団法人が運営する公正・中立なリフォームのポータルサイトです。リアルな口コミ評価とリフォーム瑕疵保険の原則加入、事業者の詳細情報の公開など、一定の信頼性を確認することができます。

■国土交通省補助採択サイト
リフォーム評価ナビ(一般財団法人 住まいづくりナビセンター)は、消費者が安心して事業者を選択できるウェブサイトの整備を支援する事業の一環として、国土交通省「平成28~30年度 住宅ストック維持・向上促進事業」の採択を受けています。

このサイトでは登録されている事業者について以下の情報が簡単に閲覧できます。

・これまでのリフォーム工事における口コミ一覧、総合評価
・施工写真
・リフォーム工事の得意分野
建設業の許可状況
建築士事務所の登録状況
・スタッフの保有資格
・リフォーム瑕疵保険法人への登録状況
・会社独自のメンテナンスや保証の内容
・取り扱いの多い工事価格帯
住宅リフォーム事業者団体(上記参照)の加入状況
・その他の加盟団体への加入状況

このように、リフォーム業者の信頼性を見分ける方法として前段に掲げた内容のほとんどが、登録業者紹介の1ページで確認できるところが便利です。

こうした口コミに耐えうる事業者であるかどうかも、信頼性確認に有効な方法です。
リフォーム評価ナビ | 一般財団法人 住まいづくりナビセンター

■長期優良住宅化リフォーム推進事業の登録事業者
この事業は所定の性能向上リフォームを行った場合に国の補助金が受けられる制度です。この補助を受けようとするリフォーム業者はあらかじめこの事業に登録することになっており、その情報が公開されています。
なお、こちらでも各業者ごとに、建設業許可、リフォーム瑕疵保険、上記の住宅リフォーム事業者団体の登録の有無を簡単に確認することができます。(補助金を受けなくても誰でも確認できます。)
事業者情報の公表 長期優良住宅化リフォーム推進事業| 長期優良住宅化リフォーム推進事業評価室事務局
耐震・省エネ・劣化対策・給排水管更新などの長寿命化リフォームをお考えの方は補助金の利用も検討してみましょう。
長期優良住宅化リフォーム推進事業| 国立研究開発法人 建築研究所

■北海道住宅リフォーム推進協議会の登録事業者
北海道住宅リフォーム推進協議会では一定の資格要件を満たす住宅リフォーム事業者を登録し、その事業者に関する情報を公開・提供しています。

登録の要件として、リフォーム評価ナビなど一定の団体に属していることや、建築士事務所登録もしくは建設業許可を取得していることなどを定めており、リフォーム仕様の書面化、1年以上の瑕疵担保責任の契約書への明記など、事業者の遵守事項を責務として定めています。

こちらもリフォーム評価ナビのように、事業者情報を一望で確認できるので、信頼性確認に便利です。
登録事業者情報について | 北海道住宅リフォーム推進協議会

■注意喚起情報で事業者の不法行為をチェック

以下のサイトでは、不法行為などにより処分を受けた建築士、建築業者などを調べることができます。相手に不安を感じたら、調べてみるのも方法です。

国土交通省ネガティブ情報等検索サイト | 国土交通省
一級建築士、建設業者などが法令違反等により受けた処分について調べることができます。(なお、二級建築士の処分は各都道府県ホームページで公開されています。)
悪質商法-不当取引事業者等に対する措置-消費者安全課 | 北海道環境生活部

以上、一定の信頼性を確認する方法について紹介しましたが、上に掲げた事業者に該当しないからといって、それだけで全て良くない事業者となるわけではありません。

あなたと相性がぴったり合う、コストパフォーマンスに優れた事業者は他にもたくさんいるでしょう。大切なことは、上記のような視点もある程度押さえながら、業者さんの善し悪しや、あなたとの相性を確認することです。

大変な作業ではありますが、ここが一番大切なところですので、あきらめずに、粘り強く依頼相手を見つけることを心がけましょう。